はじめに
職場では、周囲となかなか協調できず、業務が思うように進まない社員に出会うことがあります。 本人の努力不足と決めつけてしまう前に、その背景に何があるのかを考えることが、職場全体にとって重要な視点になります。
この記事では、岡山県のとある中小システム会社で実際にあった、新人社員を巡る出来事を紹介します。
本記事は、エンジニアや企業を貶めることを目的としたものではありません。情報収集が困難な業界内情を提供し、今後のキャリアに役立てていただくこと、そして業界への監査を行うことを目的としています。
「全く仕事をしない問題新入社員」
これは、岡山県のとある中小システム会社での出来事。
数十名規模のこの会社に、ある年、新人社員が配属された。 しかし配属直後から、周りと全く協調せず、仕事もほとんど進まないという状態が続いた。
先輩社員は見かねて、総務部に報告・相談をした。
- 先輩社員 😟 「新人のAさん、業務が全然進まないみたいなんですが、大丈夫でしょうか。」
- 総務部 😐 「まあ、新人だし、そのうち慣れるでしょう。」
しかし、面倒くさがられ、まともに取り合ってもらえなかった。
- 先輩社員 🤔 (さすがにこれだけ進まないのはおかしい。何が起きているのか確認しよう。)
その後も一向に改善が見られず、あまりにも仕事が遅いことを不信に思った先輩社員は、こっそりと該当社員のPCにキーロガーを仕込んだ。
※ 無断でキーロガーを仕込む行為は、プライバシー侵害に当たる可能性があります
数日後、キーロガーの記録を確認した先輩社員は、驚くべき事実に気づく。
- 先輩社員 😳 (……パソコンが、まったく動作していない!!!)
業務時間中、ほとんどキー入力もマウス操作も行われていなかったのだ。
その後も状況は改善されず、さすがに会社側からも問題視されるようになり、当該社員は自主退職を求められることになった。 しかし、本人は退職を拒否し、ギリギリまで会社に居座り続けようとした。

解説
このエピソードの背景には、発達障害への理解や対応方針が社内で十分に整備されていなかったという課題があると考えられます。
ある小学校では、小学1年生の10人に1人が発達障害だったというデータもあるように、発達障害を持つ方は決して珍しくないということが、社会的にも認知されつつあります。 自分自身が発達障害を持っている可能性もありますし、発達障害を持つ方と一緒に仕事をする場面も、今後ますます増えていくでしょう。
特にSIerの業務では、プログラミングなど論理的思考力を要するタスクが多いため、発達障害の傾向を持つ方が期限内にタスクを遂行することが難しい場合があります。 発達障害の疑いがある場合には、周囲の従業員でフォロー体制を整えたり、軽作業を割り当てたり、障害者雇用に関する助成金を活用したりといった対応が、企業側に求められます。
しかし、今回のケースのように、中小企業では発達障害への理解度が低く、総務部に相談しても問題を先送りにされてしまうことが少なくありません。 また、周囲の社員自身も「発達障害を持つ人がいるかもしれない」という認識が薄いため、仕事ができない社員に対して笑ったり不満を言うだけで終わってしまうこともあります。
おわりに
世の中には、こうした課題に対する理解や対応体制が整っていない企業が、実際に数多く存在します。
本人の特性への理解不足や、相談窓口の機能不全は、当事者だけでなく周囲の社員にとっても大きな負担となります。 もしあなたの職場が、こうした課題に真摯に向き合う体制を整えていないと感じるなら、転職やフリーランスとして独立するなど、環境を変えることも一つの選択肢です。