はじめに
社内のレクリエーションや地域行事への参加は、本来自由参加であるべきものです。
しかし、参加が実質的に強制され、さらに費用まで自己負担させられるとなると、話は変わってきます。
今回は岡山の企業で実際にあった、うらじゃ祭りの盆踊りにまつわる出来事を紹介します。
「うらじゃ祭りの光と闇」

これは岡山のとあるシステム開発会社での出来事。
従業員数百名規模のSier企業で、この会社では毎年夏、岡山の風物詩である「うらじゃ祭り」の盆踊りに、会社として団体で参加するのが恒例行事となっていた。
表向きは「地域交流」「社内の親睦」を目的としたレクリエーション活動であり、就業規則上も参加は任意とされていた。
ある年、入社1年目の新人達に集合がかけられた。
- 先輩B 😐 「新人はうらじゃに参加してもらいます。練習は今週土曜にやります。参加者は各自準備お願いします。」
- 新人A 🙂 「任意参加なんですよね?正直、うらじゃ自体あまり興味ないんですけど……。」
- 先輩B 😠 「は?やってみたら面白さがわかるから!やってもないのに興味ないとか言うな。」
- 新人A 😨 「す、すみません……。」
- 先輩B 😊 「もちろん参加は任意だよ。まあ、みんな出てるけどね。」
- 新人A 🤔 「(貴重な休日が……。)」
練習が始まった当日。
- 先輩B 😊 「Aくん、衣装まだ持ってないよね?購買部で買っといて。」
- 新人A 😳 「え、これ自分で買うんですか……?」
- 先輩B 😐 「そうそう、みんな自費で用意してるよ。1万円くらいかな。」
Aは驚いたが、周りの先輩たちも当然のように自分の衣装を用意している様子を見て、それ以上何も言えなかった。
練習は連日、休日に行われた。
- 新人A 😩 (今日も練習か……休日出勤もつかないし。)
- 先輩C 😅 「まあ毎年恒例だからね。うちの部は昔から皆勤で出てるし。」
- 新人A 😶 「皆勤……ですか。」
祭り本番当日。
猛暑の中、嫌な顔で衣装を着て踊る新人たちの姿を、会社の先輩達が観覧席から満足げに眺めていた。
- 先輩B 😄 「うらじゃって素敵やん。」
解説
制度上「任意参加」とされているイベントであっても、実際には職場の空気や上司の視線によって、事実上の強制力が生まれてしまうことは珍しくありません。
こうした状況は、個々の発言や指示自体には明確な強制の言葉が含まれていないため、後から「強制ではなかった」と説明されてしまいがちです。
しかし、実質的な参加率や、断った場合の周囲の反応を見れば、その職場における「任意」という言葉の実態が見えてきます。
うらじゃ祭り自体は、岡山を代表する素晴らしい伝統文化であり、地域を盛り上げる魅力的な催しです。
だからこそ、その価値観や参加意欲を職場の空気で他人に押し付けるのではなく、一人ひとりの意思を尊重した形で継承していってほしいものです。
価値観は人それぞれであり、興味を持てない人がいることも自然なことだと理解した上で、本当に楽しみたい人たちの手によって、この伝統が気持ちよく次の世代へ受け継がれていくことを願います。
おわりに
昨今は労働環境の改善されてきてはいますが、以前こうしたトラブルは継続している状態です。
会社員として働く以上、こうした職場の空気や暗黙の強制から完全に逃れることは難しいものです。
そうした組織のしがらみに悩まされ続けるのであれば、独立してフリーランスとして働くという選択肢を検討してみるのも一つの手です。
誰と、どのような働き方をするかを自分自身の裁量で選べることも、キャリアの可能性として視野に入れておきましょう。