MicrosoftのAIサービスまとめ

はじめに

この記事では、AzureやMicrosft 365などMicrosoftが提供しているAIサービスについて紹介します。

Azure AI Service

Azure AI Serviceは、事前構築済みのAIモデルを利用することができるAzureのAI系のサービスの総称です。

Azure AI Serviceには以前Cognitive Services および Azure Applied AI Services と呼ばれていたものすべてが含まれています。

https://learn.microsoft.com/ja-jp/azure/ai-services/what-are-ai-services

Azure OpenAI Service

Azure OpenAI Serviceは、自然言語処理を行うAIモデルをAPIを介して提供するサービスです。

Azure OpenAI Serviceで利用するAIモデルは、OpenAI 社(米)によって開発されたOpenAI APIがもとになっており、 OpenAI API同等のAIモデルを、APIを介して利用することができます。

Open AIで提供されているAIモデルとして以下のようなものがあります。

  • GPT-4 : ChatGPTで利用されている自然言語を理解、生成するモデル
  • Embeddings : 埋め込み (ベクトル表現) を生成するモデル ※2023/08/05時点で日本では未提供
  • DALL-E : テキストから画像を生成・編集するモデル ※ 2023/08/05時点で日本では未提供

https://learn.microsoft.com/ja-jp/azure/ai-services/openai/overview

料金

GPT-4 プロンプト (1,000 トークン当たり) 完了 (1,000 トークン当たり)
8K コンテキスト $0.03 $0.06
32K コンテキスト $0.06 $0.12

https://azure.microsoft.com/en-us/pricing/details/cognitive-services/openai-service/

Azure Cognitive Search (旧称 Azure Search) は、ストレージ上のファイルなどのデータソースに対して、インデックスを作成し、作成したインデックスによる検索を可能にするサービスです。

インデックスは、ファイルの種類や、ファイルの作成日などのファイルに関するメタデータで、 Cognitive Searchを使うと、指定した種類に該当するファイルの絞り込みや、 指定した期間に該当する作成日のファイルの検索などが可能になります。

https://azure.microsoft.com/ja-jp/products/search

料金

Free Basic Standard S1 Standard S2 Standard S3 Storage Optimized L1 Storage Optimized L2
ストレージ 50 MB 2 GB 25 GB 100 GB 200 GB 1 TB 2 TB
サービスあたりの最大インデックス数 3 15 50 200 200 または 1000 (パーティションあたり、高密度 1 モード) 10 10
スケールアウトの制限 該当なし サービスあたり最大 3 ユニット(最大 1 パーティション、最大 3 レプリカ) サービスあたり最大 36 ユニット(最大 12 パーティション、最大 12 レプリカ) サービスあたり最大 36 ユニット(最大 12 パーティション、最大 12 レプリカ) サービスあたり最大 36 ユニット(最大 12 パーティション、最大 12 レプリカ)高密度 ※1 モードでは最大 12 レプリカ サービスあたり最大 36 ユニット(最大 12 パーティション、最大 12 レプリカ) サービスあたり最大 36 ユニット(最大 12 パーティション、最大 12 レプリカ)高密度 ※1 モードでは最大 12 レプリカ
SUあたりの価格 $0/時間 $0.14/時間 $0.45/時間 $1.78/時間 $3.56/時間 $3.84/時間 $7.68/時間

※1 高密度 (HD) モードは、Standard S3 サービス内で使用できるオプションで、 1つのサービスに作成されるインデックスの数を増やすことができます。

https://azure.microsoft.com/ja-jp/pricing/details/search/#pricing

Add your data

2023年6月19日にパブリックプレビューされたAzure OpenAIに独自の学習データを追加できるOpenAIの機能。 Add your dataを使用することで、Azure Cognitive Searchに蓄積されたデータを元に回答をするChatGPTを作成することができるようになります。

https://techcommunity.microsoft.com/t5/azure-ai-services-blog/introducing-azure-openai-service-on-your-data-in-public-preview/ba-p/3847000

https://learn.microsoft.com/ja-jp/azure/ai-services/openai/use-your-data-quickstart?tabs=command-line&pivots=programming-language-studio


Microsoft 365 Copilot

Microsoft 365 Copilotは、GPT-4をベースとした大規模自然後言語モデル(LLM : Large Language Models)をMicrosoft 365に統合したサービスです。

Microsoft 365はMicrosoftが提供しているExcel、Word、PowerPoint、Outlookなどを提供するグループウェアです。

Microsoft 365 Copilotは米国時間2023年3月16日にMicrosoft社によって発表されました。

https://blogs.microsoft.com/ja/blog/2023/03/16/introducing-microsoft-365-copilot-your-copilot-for-work/

2023/08/05現在は、北米でのみプレビュー版が提供されており、日本国内での提供時期は未定です。

ユースケース

  • Excel : 過去の売上データから売上予測
  • Word : ドキュメントの内容の要約の作成、ドキュメントのレビュー、改善
  • PowerPoint : 指定されたイメージに合うスライドの自動作成
  • Outlook : メールのやりとりを要約の作成や、返信メールの作成
  • Teams : メッセージのやりとりの要約の作成、返信メッセージの作成

料金

課金対象
1ユーザーあたり月額30ドル

Microsoft Syntax

Microsoft Syntaxは、SharePoint、Microsoft Teams、OneDrive for Business、Exchange内に格納されているファイルをAIで読み取り自動的に構造化してくれるMicrosoft 365の機能です。

https://learn.microsoft.com/ja-jp/microsoft-365/syntex/syntex-overview?WT.mc_id=M365-MVP-5002496

ユースケース

  • 光学式文字認識 (OCR) : 領収書などの画像ファイル内の特定の情報(日時や取引先名)などをテキストをタグ情報として登録する

料金

2023年7月よりユーザーライセンス単位での料金は廃止となり、従量課金のみ。

課金対象 内容 課金単位
事前構築済みのドキュメント処理 PDF またはイメージファイルに対して処理されたページ数。 $0.01/transaction
非構造化ドキュメント処理 Word、PDF、TIFF ファイルに対して処理されるページ数、Excel ファイルのシート数、PowerPoint ファイルのスライド数、または他のファイルの種類のファイルの数。 $0.05/transaction
光学式文字認識 画像 (JPEG、JPG、PNG、または BMP) に対して処理されるページ数。PDF、TIF、または TIFF 用に処理されたページの数。Teams チャットと電子メール メッセージに埋め込まれたイメージの数。 $0.001/transaction
画像のタグ付け 処理されたイメージの数。 $0.001/image

おわりに

この記事では、AzureやMicrosft 365などMicrosoftが提供しているAIサービスについてまとめました。