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はじめに

IT業界には以前から、プログラミングスクールやAIスクールなど、情報商材を扱うセミナーが数多く存在します。 中には「情弱ビジネス」と呼ばれ、現役のプログラマーから嫌われているものもあります。

しかし、実際にセミナーに参加してみると、困惑させられるのは提供側よりも、参加者側だったりします。 この物語では、そんな「情弱セミナーあるある」を描きます。


「情弱セミナーで一番困惑したのは、講師ではなく参加者だった」


これは、とあるAIスクールが開催した無料WEBセミナーでの出来事。

主人公Aは、都内のシステム開発会社に勤めるエンジニア。 その日は特に予定もなく、暇つぶしのつもりで「AIで人生が変わる!」とうたう無料セミナーにWEB参加していた。

画面には熱弁を振るう講師と、司会、そして数十人の参加者が映っている。

  • 講師B 😄 「当スクールでは、他では絶対に教えない黄金のタレのプロンプトを、受講生の皆さまだけにお伝えしています!」
  • 主人公A 😑 「(はいはい、情弱乙。)」

主人公Aは、あきれ顔でコーヒーをすすった。 内容は、ネットで少し調べれば出てくる程度のプロンプトのコツを、大げさな名前で包んだものだ。

  • 講師B 😆 「このプロンプトさえあれば、未経験からでも月収100万円が見えてきます!」
  • 主人公A 🙄 「(そんなプロンプトがあるなら、自分で使って稼げばいいのに……。)」

そして、セミナーは質疑応答の時間に入った。

  • 司会C 🙂 「それでは、ご質問のある方はチャットでお願いします。」
  • 参加者D 🤔 「あの、スクールの受講料は経費にしても大丈夫ですか?」

一瞬、画面の中の空気が固まった。

  • 主人公A 😳 「(え、それをスクールに聞くの?)」
  • 司会C 😅 「えっと……そちらは……。」
  • 講師B 😓 「……。」

本来、経費として認められるかどうかは、税理士や経理担当者に確認すべき内容だ。 スクール側が「大丈夫ですよ」と答えられるはずもない。

  • 司会C 😐 「そちらは、税理士さんか経理の方にご確認いただくのがよろしいかと存じます。」
  • 参加者D 🙂 「わかりました!ありがとうございます!」

質問者だけが満足そうだった。

  • 主人公A 😑 「(講師より、参加者のほうが怖いわ……。)」

情弱セミナーで困惑させられるのは、提供側よりも参加者側であることが多い。 主人公Aは、そう痛感しながらブラウザのタブを閉じた。


解説

この物語の面白いところは、「怪しいのはセミナーだけではない」という点です。 情報商材やスクールのビジネスは、「判断材料を持たない人」が一定数いるからこそ成立してしまう側面があります。

経費にできるかどうかのような、専門家に聞くべき質問を、売る側にそのままぶつけてしまう。 これは、自分で調べる・専門家に確認するという基本動作が抜けている典型例です。 提供側を批判する声が多い一方で、「騙される側にもいらいらする」という現役エンジニアの声が多いのは、こうした事情があるからでしょう。

なお、この構図は都市部に限った話ではありません。 地方でも、AIやDXをうたい文句に、中小零細企業へ高額な契約を持ちかける怪しげなコンサル会社は珍しくありません。 IT担当者がいない会社ほど、「よく分からないから、詳しそうな人の言うことを信じる」状態に陥りやすいので注意が必要です。


おわりに

世の中には様々な企業や人が存在し、常識では考えられないようなことが実際に起きます。

AIの台頭により、これまで人手不足で仕方なく見過ごされてきた、いい加減な会社や取引先と付き合い続けることは、今後リスクになっていく可能性があります。 怪しいサービスに頼らず、自分で情報を確かめる力を持つことが大切です。 そして、今の取引先や職場に不安があるなら、発注先を見直す、転職する、フリーランスとして独立するなど、環境を変える選択肢も検討してみてください。