岡山でのシステムエンジニア就職・転職ガイド2024

はじめに

この記事では、岡山でシステムエンジニアとして就職、転職を希望している方向けに、岡山のIT産業やSierの特徴を記載し、就職・転職活動時に確認すべき観点を紹介します。
実際に岡山県内の企業で働かれている方の話を元に作成しており、かなりディープなところまで踏み込んでいます。
岡山に限らず、地方企業への就職を検討されている方や、Uターン・Iターン転職をされている方の参考になれば幸いです。

注意事項

  • この記事は岡山県内の企業で実際に働かれている方に伺った話を元に記載しています
  • 事実ではありますが、あくまでも一例に過ぎず、すべての企業に当てはまるものではありません
  • 岡山の企業や勤めている方を貶めることが目的ではなく、情報収集が困難な求職者側に事実として記事に記載したような実態があるということを知っていただき、就職や転職に役立てていただくことが目的です

岡山のIT産業の特徴

県内最大手は両備システムズ

県内の最大手は、両備システムズです。
両備システムズは、行政・医療・福祉などの分野に強みを持つ、岡山県内最大の従業員数を誇る両備グループ配下のSierです。
両備システムズは、学生が選ぶ人気企業ランキング発表(株式会社ビザビ様調べ)でも1位で学生の方からも高評価を得ており、 岡山県内に安定した人気を誇っている企業で、岡山での就職、転職先として最も無難な選択肢と言われています。

富士通系とベネッセ系の案件が多い

岡山県では多くのSierは富士通と、岡山地場企業のベネッセがメインクライアントになっているケースが多く、
案件も富士通系、ベネッセ系が主流になるケースが多いです。

岡山でシステムエンジニアとして活動するのであれば、両社の動向はチェックしておいたほうがいいかもしれません。


岡山の企業の特徴

同じ業界であっても、地域ごとに独自の企業文化があり、使用されている技術も異なるので、 若い方や、首都圏にいらっしゃった方が岡山の企業に就職したときにギャップを感じることもあると思います。

このセクションでは、岡山の企業で働かれている方に伺った話を元に、企業の文化や働き方、キャリア形成、転職市場など岡山の企業の特徴について紹介します。

企業文化・イベント

岡山の実際に企業で働かれている方に伺った話を元に、岡山の企業で導入されているイベントの一例や、企業の文化について紹介します。

始業前にラジオ体操がある

首都圏だともうあまり聞かなくなりましたが、従業員の健康を維持・ 増進を目的に就業前にラジオ体操を導入している企業も結構あります。
ラジオ体操が導入されていることにメリットを感じるかどうかは人によると思いますが、
就業時間外にラジオ体操を強要していているケースもあり、労働基準監督署から指導を受けた企業もあるようです。
始業前にラジオ体操などのイベントがないか確認した方がいいでしょう。

始業開始前に朝礼がある

始業開始前に毎朝社内で朝礼を実施している企業もあります。
朝礼では、社訓を読み上げたり、従業員によるショートスピーチをしたりします。
朝礼を導入している企業は、首都圏でもしばしば聞きますが、複数の従業員の時間を拘束してしまっていることから、 若い方のウケは悪いというのが実態です。

社内清掃業務がある

中小企業が多いので、清掃員を雇えない企業もあります。
清掃員がいない企業では、清掃は事務職、エンジニア問わず、全従業員で協力して実施しています。
会社によっては定時後の業務時間外や、休日に掃除をすることを強要され、サービス残業をすることになるケースもあるようです。
また、年末は従業員総出で本社の大掃除を行う企業が多々あり、こちらもサービス残業なるケースが多いようです。
本業以外の業務を長時間することにストレスを感じる方は、入社前に確認した方がいいでしょう。

読書感想文の提出

会社から推薦された書籍について、感想文の提出を強要されるケースがあるようです。

書籍を推薦するだけならいいのですが、読書と感想文を強制されるとプライベートの時間を拘束されることになるので、従業員側としてはデメリットですよね。

推薦図書などの教育制度がないか確認し、感想文の提出のありなしがないか掘り下げて質問してみるといいでしょう。

新入社員歓迎会で一発芸を強制される

新入社員の歓迎会で新入社員の方に一発芸をすることを強制される企業もあるようです。
一発芸の目的は新入社員に会社に馴染んでもらうことだと思いますが、そういったことをすることにストレスを感じる方もいらっしゃると思います。 また、一発芸も事前に実施する内容について、旧人からレビューや手直しの指示があり、意外とプライベートの時間が取られて、面倒なようです。

新人歓迎会など飲み会の場で、一発芸などのイベントがあるかさり気なく聞いてみるといいかもしれません。

社員旅行が強制される

会社によっては、社員旅行への参加を義務付けることが就業規則に記載されており、参加を強制されるケースがあるようです。
また、顧客への旅行のお土産の購入を自費で払わされるケースもあるようです。

休日に社内のレクリエーションのイベントがある

休日にサークル活動などを通したレクリエーションを導入している企業もあります。
例として、岡山で有名なうらじゃ祭り(夏祭り)の盆踊りに会社として参加している企業などがあります。
ただ、サークル活動への参加が強要され、衣装などの活動費も自費で支払いを強要されるケースもあるようです。

業務時間外に社内勉強会を実施しているケースがある

求職者に社内勉強会を実施していることをPRしている企業は結構あるのですが、多くの場合、社内勉強会は無給です。
また、業務時間外にも関わらず社内勉強会へ参加を強要されるケースもあるので、社内勉強会の実施を過剰にPRしている企業には注意したほうがいいでしょう。

働き方

フレックスタイム制や裁量労働制を導入している企業は結構ある

フレックスタイム(就業開始と終了時刻を労働者が決定できる制度)や、裁量労働制(企業と労働者で規定した時間の労働をしたとみなして、その時間分の賃金を支払う制度)などを導入している企業も意外とあるようです。 フレックスタイムが導入されていない企業に入社して、育児や、両親の介護などで両立ができないため、退職する方もいるようなので、 事前に会社の方針を確認しておいたほうがいいでしょう。

副業は基本禁止されている企業が多い

岡山のSierでは、副業は禁止している企業が多いようです。 ただ、中小企業あるあるで就業規則に副業禁止の旨が記載されていなかったり、自身の所属部署だと副業禁止周知されているのに、
なぜか別の部署では副業を許可しているなど、社内の規則が無茶苦茶になっているケースもあるみたいです。
とはいえ、基本的には副業は禁止と考えておいたほうがいいでしょう。

残業時間は抑制する傾向にある

時間外労働時間が増え過ぎると、利益が減り、従業員の私生活にも影響が出るので、残業は抑制する傾向にあります。
過度な残業をしていないか総務部が見回りしたり、40時間以上は原則禁止などのルールを設けている会社もあります。
ただ、残業の抑制で従業員がサービス残業をせざる得ないケースもあるため、月の平均残業時間が一般的な会社より低く、10時間を下回るような会社は注意したほうがいいかもしれません。

リモートワークの導入は限定的

2020年~2022年はコロナウィルスの影響で、岡山の企業でもリモートワークが推進されてきましたが、 2類相当から5類への移行後は、リモートワークをする企業は減って来ているようです。
岡山のSierではFace to Face で直接会って仕事をしたほうがいいと考えている経営者が多いようです。

通勤は車通勤の人が多い

電車の本数も少なく、車でないと通えない会社ところに立地している会社もあるので、車通勤の人が多いという印象です。
免許がない人はバスや電車で通える会社なのか確認しましょう。

勤怠はExcel管理、給与明細のセルフチェックは必須

これも中小企業あるあるですが、100名前後程度の小規模の会社だと勤怠時間の管理を専用ソフトではなく、 Excelに手作業で入力しているケースが多いです。
経費削減のため、致し方ないのかもしれないですが、怖いのは振り込まれる給料が間違っていることが多々あることです。 例えば、休日出勤したのに休日手当が振り込まれていないとか、住居変更したのに通勤手当が変わっていないとか、離婚したのに扶養手当が振り込まれているなど。
中小企業では、勤怠ソフトでの一元管理がされておらず、経理の人数も少なく、若手やバイトの方も多いので、どうしてもミスが出てしまうこともあります。 ミスにより、本来貰えるはずの報酬が貰えなかったり、貰い過ぎによるトラブルを回避する意味でも、人任せにせず、セルフチェックを徹底しましょう。

紙への捺印のワークフローなどが多く、効率化されていない業務が多い。

IT企業であるにも関わらず、紙への捺印のワークフローなど多いのが岡山のSierの特徴です。
業務をするに当たって印鑑は必須です。

経営方針

トップダウンの企業が多い

岡山の企業に務めいている方に聞くと、トップダウンの企業が多いという意見をよく聞きます。
一族経営の企業もあり、経営者の意向が強く反映されやすいのが、岡山の企業の特徴のようです。
経営者が怪しい経営塾に入塾していて、講義で学習した内容を会社に導入して、従業員が振り回されるケースもあるようです。
入社前に経営者の考えが、自分にフィットしているか確認しましょう。

非上場の企業しかない

2024年1月1日現在では、岡山のSierはすべて非上場です。
将来的に上場を検討しているのか、非上場を継続するのか、経営者の考えを聞いてみるのもいいかもしれません。

キャリア

新人研修の内容はだいたいどこの企業も同じ

新人研修の内容は首都圏でも岡山の企業でもだいたいどこも同じ内容で、社会人マナー、エンジニアの基礎、JAVA、SQL、アルゴリズムなどの学習が一般的です。
また、FSA(富士通系ソフトウェア業グループ)に加入している場合は、FSAに加入している企業が合同で研修することになるので、全く同じ研修を受けることになります。

昇格試験は面接や論文の提出が一般的

役職を上げるための昇格試験は、面接や論文の提出が一般的です。
ここは普通ですね。

スペシャリストより、ゼネラリストが求められる

PE-Bankというフリーランスエンジニアのエージェントさんから伺った話なのですが、 地方の企業では、特定の分野に特化したスペシャリストよりオールラウンダータイプのゼネラリストになることを求められるそうです。
つまり、複数のプログラミング言語が使えたり、アプリケーションとインフラストラクチャ両方に知見があるというタイプのエンジニアが重宝されやすいということになります。
地方だと案件数や使用する技術の種類は少ないですが、エンジニアの数も少ないので、一人のエンジニアを色々な案件で使い回すので、何でも屋タイプのエンジニアが多くなったり、
プロジェクトマネージャーがプロジェクトの必要なスキルを理解しておらず、とりあえずゼネラリストを必要するケースが多いのが要因だと思われます。

地方でスペシャリストを目指す場合、自身の希望する技術を使ったプロジェクトにアサインされるように、自身のスキルを社内やクライアントにPRするようにしたほうがいいでしょう。

基本的には固定顧客としか関わりがない

システムエンジニアというと、取引先が多様な業界のため、様々なプロジェクトにアサインされるイメージもありますが、
基本的には同じクライアントのプロジェクトにアサインされることになるので、人によりますが、基本的には固定顧客としか関わりがなく、
特定の業界の知識に特化した知識が身につくケースが多いです。

ダイバーシティ・多様性

外国人採用が増えている

ここ最近は、外国人(主にベトナム人)の採用をする企業も増えてきているようです。

女性採用は少ない

人口が少なく、業界的にも女性に不人気の業界なので、女性の採用人数は少ないです。
新卒で女性採用0人の年も珍しくないようです。
女性採用が4割を超えるのは、県内最大手の両備システムズぐらいですね。

必然的に女性の管理職の方も少ないです。

これも業界あるあるですが、技術系の女性社員と、総務部系の女性社員の方はキャラクターが結構違ったりするので、 確執が生まれたり、微妙な人間関係になることもあるんですよね。

同性の同僚と良好な関係を築きたいと考えている方は、女性の採用人数が多い会社に入社したほうが趣味趣向が同じ方を見つけやすいので、孤立するリスクを削減できるかもしれません。

発達障害の方への理解度や対応方針は未整備

ある小学校では小学1年生の10人に1人が発達障害だったというデータもあるように、 発達障害を持たれている方は意外に多いということが認知されつつあると思います。

自分自身が発達障害を持っているかもしれないし、発達障害を持っている方と仕事をする場合もあると思います。
特にSierの場合、プログラミングなど論理的思考力が必要なタスクが多いため、発達障害者の方がタスクを期限内に遂行することは困難な場合があります。
発達障害の疑惑があった場合に周りの従業員でフォロー体制を敷いたり、軽作業を割り当てる、障害者雇用に関する助成金を活用するなどの対応が企業には必要な対応なります。

ただ、岡山では中小企業が多い関係で、発達障害への理解度は低く、総務部に相談しても、問題を先送りにされて、 特に対応して貰えないそうです。
また、周りの社員も発達障害を持つ人がいるという認識が薄いため、仕事ができない社員に対して、笑ったり、不満を言うだけになってしまうようです。

福利厚生・オフィス環境

退職金・確定拠出年金制度がない会社がある

30名前後の規模の会社だと、退職金や確定拠出年金制度がない会社もあります。
老後の資金繰りに困らないよう、退職金、確定拠出年金制度があるかないかは必ず求人表をチェックしておきましょう。

また、退職金制度が導入されている場合は中小企業退職金共済から退職金が支払われる可能性が高いです。
共済のHPから掛け金ごとに貰える退職金の金額が書いてあるので、掛け金がいくらなのかも確認しておきましょう。
中小企業退職金共済事業本部

県外勤務になると地域手当がある

県外勤務になると地方との物価差を考慮して、地域手当をつけてくれる企業が多いのです。

住宅補助がある企業は少ない

岡山のSierでは住宅補助がある企業は少ないようです。
住宅補助がある企業でも、年齢制限や県外勤務者限定などの縛りがあるようです。

福利厚生サービスはときめきプラザの場合が多い

会社に導入されている福利厚生制度は福利厚生代行サービスのときめきプラザの場合が多いですね。
ときめきプラザは月額500円で、岡山県内の店舗、施設などの料金を割引き価格で利用することができるサービスです。

https://tokimekiplaza.jp

ときめきプラザ以外の福利厚生制度を導入している企業だと、グループ会社が経営している施設や公共交通機関の割引きを受けることができるサービスを導入している企業などがあります。

オフィスが老朽化している企業もある

老舗の中小企業も多いので、床のタイルが割れていたり、空調の効きが悪かったり、オフィスが老朽化している会社もあるようです。
施設の老朽化に伴ってなのか、2021年以降はオフィスを新設する会社も増え始めました。

オフィスを視察して、内装や、空調の効きなどの状態を確認しましょう。
夏場は卓上ファンが必須の会社もあり!

資格手当は一時金、IPA系が多い

資格手当は毎月支払われるタイプではなく、資格取得時に一時金が振り込まれるタイプのものが多いようです。
また、資格手当対象の資格は企業にもよりますが、IPAの情報処理技術者試験の資格は大抵の企業であれば対象資格になっています。
それ以外だとオラクルのJava系の資格とかが多いです。
また、AWS、Azureなどのクラウド系の資格を重視する企業もあります。

転職事情

中途採用は少ない

地方だと人口が少ないので、中途採用者0名という年も珍しくないようです。

同業他社への転職を渋る文化がある

県内のSierは同じ組合などに加入していることあり、お互いに良好な関係を築こうという風潮があるため、同業他社からの引き抜きは基本的にご法度とされているそうです。
そのため、退職前に転職活動をすると、引き抜きの疑いがかかるのを嫌って採用を渋るケースもあるようです。
転職が活発なIT業界の中で、転職に否定的な風土があるのは、岡山ならではの特徴と言えますね。
とはいえ、同業他社への転職ができないケースという訳ではなく、退職前に転職活動をして採用されている人もいるようなので、すごく曖昧な風潮のようです。
岡山では、トラブルを避ける意味でも前職の会社に転職先の企業名を伝えるのは辞めたほうがいいいでしょう。


オマケ : 岡山県での情報収集の方法

岡山県での就職および転職活動をする際に、求人情報や、口コミ情報を収集するのに使えるサイトを紹介します。

求人情報を探す

就活生向け

就活生向けだと以下の3サイトが有名です。
この3つのサイトに登録しとけばだいたい県内の主要なIT企業の求人は網羅できるかと思います。

転職者向け

転職者向けだと以下の4サイトが有名です。 リクナビは学生向け同様、求人数も多いので登録しておいたほうがいいですね。

フリーランサー向け

地方でフリーランスとして活動する場合、はじめは求人数が多いエージェントを大手系のエージェントを選択するのが比較的無難です。
一般的に大手と呼ばれるフリーランスエージェントは以下があります。

  • レバテックフリーランス : フリーランスエージェントとしては最大手
  • geechs job : フリーランスエージェント会社としては唯一の上場企業
  • PE-BANK : 老舗のフリーランスエージェント。岡山地場企業の求人も多い。

慣れてきたら、特定の案件特化型などのエージェントも検討してみましょう。

口コミ情報を探す

企業の人気ランキングに関して、学生の方の人気ランキングと見比べてみると、学生の方が高評価していた企業が、在職者の評価が低い企業もありました。
学生と在職者ではやはり評価の観点が異なっているようです。
就職先の企業を決める前に在職者の方の意見を聞いて、本当に自分にその企業がフィットするかは確認したほうがいいですね。

企業の口コミ、評価は以下のようなサイトから情報収集することができるので、登録することをおすすめします。


おわりに

この記事では、岡山でシステムエンジニアとして就職、転職を希望している方向けに、岡山のSierの特徴を紹介します。
岡山に限らず、地方企業への就職を検討されている方や、Uターン・Iターン転職をされている方の参考になれば幸いです。

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