はじめに
中小SIerで働いていると、「うちの社長って本当に凄いのか?」と疑問に思う社員は少なくありません。 現場で技術力を発揮している先輩や上司と違い、社長の仕事ぶりは日常業務の中で見えにくく、その凄さが正しく評価されないケースがよくあります。
この記事では、業界の人からヒアリングした、中小SIerにおける「社長の凄さが伝わらない理由」を紹介します。
社長の凄さが伝わらない理由
社長と接する機会がそもそも少ない
社員数が多かったり、客先常駐だと社長と接する機会ないというケースは珍しくありません。
日々の業務は現場のリーダーやマネージャーとのやり取りが中心になるため、社長がどんな仕事をしているのか、社員からは想像すらつかないのです。
比較対象がなく、凄さの判断基準がない
そもそも、他社のビジネスモデルや経営スタイルを知る機会がない社員にとって、自社の社長が凄いのか普通なのかを判断する材料がありません。
Sierはビジネスモデルはどこも同じに見えるし、他社の社長のことなんて知らないという状態では、比較のしようがないのも当然です。
技術知識の低さが目立ち、信頼を落とす場面もある
技術者出身でない経営者も多くいるため、ミーティングなどで技術的な発言をした際に、その知識の浅さが露呈してしまう場面もあります。
技術者からすれば、経営者にも一定の技術理解を期待してしまいがちですが、経営者の本来の役割は必ずしも技術力そのものではありません。
経営者としては優秀でも評価が下がってしまうことがあります。
社員に経営知識がない
多くの社員は、そもそも経営という仕事の中身を知りません。
社長は、資金繰り、人材の採用、案件の獲得、契約交渉、リスク管理など、会社を存続させるために必要な業務を一手に担っています。 社員が安心して働ける会社を作るためには、これらすべてを同時に守り続けなければなりません。
しかし、社員側に経営の知識がなければ、こうした仕事の大変さや重要性は伝わらず、「社長って最近オフィスで何してるんだろう」という印象だけが残ってしまうのです。

解説
こうした「社長の凄さが伝わらない」現象に共通しているのは、社員と社長の間にある情報の非対称性です。
社員は現場の技術や日々の業務を通して評価軸を持っていますが、経営の仕事は数字や交渉といった、現場からは見えにくい領域で行われています。 そのため、技術力だけを評価基準にしてしまうと、経営者の本当の凄さを見落としてしまう可能性があります。
技術力だけでなく、経営の視点を少しでも知ることができれば、社長という存在への見方が変わるかもしれません。
おわりに
中小SIerに限らず、経営者と社員との間には見えない壁が存在しがちです。 社長の仕事が見えにくいのは事実ですが、それを理由に一方的な評価を下してしまうのはもったいないことでもあります。
もし自分のキャリアや職場環境について考える機会があれば、技術力だけでなく経営の視点からも会社を見つめ直してみると、新たな発見があるかもしれません。