Posts

岡山でのシステムエンジニア就職・転職ガイド2025

  • POST
はじめに この記事では、岡山でシステムエンジニアとして就職、転職を希望している方向けに、岡山のIT産業やSierの特徴を記載し、就職・転職活動時に確認すべき観点を紹介します。 実際に岡山県内の企業で働かれた経験のある方の話を元に作成しており、かなりディープなところまで踏み込んでいます。 岡山に限らず、地方企業への就職を検討されている方や、Uターン・Iターン転職をされている方の参考になれば幸いです。 注意事項 この記事は岡山県内の企業で実際に働かれている方に伺った話を元に記載しています 事実ではありますが、あくまでも一例に過ぎず、すべての企業に当てはまるものではありません 岡山の企業や勤めている方を貶めることが目的ではなく、情報収集が困難な求職者側に事実として記事に記載したような実態があるということを知っていただき、就職や転職に役立てていただくことが目的です 岡山のIT産業の特徴 県内最大手は両備システムズ 県内の最大手は、両備システムズです。 両備システムズは、行政・医療・福祉などの分野に強みを持つ、岡山県内最大の従業員数を誇る両備グループ配下のSierです。 両備システムズは、学生が選ぶ人気企業ランキング発表(株式会社ビザビ様調べ)でも学生の方からも高評価を得ており、 岡山県内に安定した人気を誇っている企業で、岡山のSierの就職、転職先として最も無難な選択肢と言われています。 両備システムズ公式サイト 富士通系とベネッセ系の案件が多い 岡山県では多くのSierは富士通と、岡山地場企業のベネッセがメインクライアントになっているケースが多く、 案件も富士通系、ベネッセ系が主流になるケースが多いです。 岡山県内の企業でシステムエンジニアとして活動するのであれば、両社の動向はチェックしておいたほうがいいかもしれません。 ベネッセコーポレーション公式サイト 富士通公式サイト 岡山でシステムエンジニアとして働くメリット 岡山の企業には課題もありますが、地方都市ならではの魅力も多くあります。 首都圏と比較した際の岡山で働く主なメリットを紹介します。 生活コストの低さ 岡山の最大のメリットは、生活コストの低さです。 首都圏と比較して、家賃や物価が大幅に安く、同じ給与でも可処分所得が高くなります。 家賃の比較例 間取り 東京23区 岡山市中心部 差額 1K/1DK 8-12万円 4-6万円 -4~6万円 2LDK 15-25万円 6-10万円 -9~15万円 年間で50万円以上の差が出ることも珍しくありません。 この差額を貯蓄や趣味に回すことで、豊かな生活を送ることができます。 通勤時間の短さ 岡山では通勤時間が非常に短いのが特徴です。 多くの場合、車で15-30分程度で通勤できます。 首都圏で片道1時間以上かけていた方にとっては、大幅な時間の節約になります。 首都圏の平均通勤時間: 片道50分~1時間(往復2時間) 岡山の平均通勤時間: 片道15~30分(往復30分~1時間) 1日あたり1時間以上、年間250時間以上の時間が節約できます。

Azure Functions Pythonでストリーミングを実装するときの注意点

  • POST
はじめに 2024年5月から、Azure FunctionsのPythonでもHTTP Streamingが公式サポートされるようになりました。 本記事では、実装の流れとハマりやすい落とし穴について解説します。 ストリーミングとは ストリーミングとは、サーバーからのレスポンスを一括で応答せず、小さなデータに分割し、逐次的に配信する通信方式のことを指します。 小規模データに分割して、逐次配信するため、応答時間が短縮されるため、 動画や音声などの大規模データの配信や、チャット通知や株価更新など、リアルタイム性が求められる場面で利用されています。 SSE(Server-Sent Events)とは SSEは、日本語にするサーバー送信イベント。 クライアントが最初に送信する HTTP GETリクエスト をトリガーに、サーバーが通信を閉じずに継続送信する仕組みです。 サーバーは Content-Type: text/event-stream ヘッダーを返し、その後は通信を閉じずイベントを逐次的にクライアントへ送信し続けます。 類似の通信方式として、WebSocketがありますが、こちらは双方向の通信方式になります。 SSE:サーバー → クライアントの一方向通信(クライアントから送信するのは初回リクエストのみ) WebSocket:サーバー ↔ クライアントの双方向通信 背景と利用例 近年、ChatGPTをはじめとする生成AIサービスの急速な普及により、ストリーミング応答への需要が高まっています。 従来の一括応答方式では、大規模言語モデル(LLM)が長文を生成する際、すべての応答が完了するまでユーザーは待つ必要がありました。しかし、ストリーミング方式を採用することで、生成されたトークンから順次表示できるため、体感速度が大きく向上し、ユーザー体験が劇的に改善されます。 SSEは「受信専用のリアルタイム更新」が求められるケースに適しております。たとえば OpenAIのChatGPTをはじめとする生成AIサービス では、返答を一括で返すのではなく、トークン単位でストリーミング表示 する際に用いられることが多く、ユーザーはレスポンスを待たずに順次内容を確認できるため、体感速度が大きく向上いたします。 このような生成AIの普及を背景に、Azure Functionsでも2024年5月にPythonでのHTTP Streamingが正式サポートされ、モダンなAIアプリケーション開発がより容易になりました。 Azure Functionsでストリーミングを実装する 以前のAzure Functionsでは言語ランタイムがPythonの場合、Streamingがサポートされていませんでしたが、 2024年5月から、Azure FunctionsのPythonでもHTTP Streamingが公式サポートされるようになりました。 Functionsでストリーミングを実装する場合、以下の設定が必要になります。 環境変数設定 ストリーミングを使用する場合は、Azure Functionsの環境変数に以下の設定が必要になります。 この2つの変数の設定がないと、Functionsのリクエストがタイムアウトします。 設定がなくてもエラーログなどは出力されないので、トラブルシューティングに難儀することになることを防ぐため、設定忘れがないよう注意しましょう。 PYTHON_ENABLE_INIT_INDEXING=1 PYTHON_ISOLATE_WORKER_DEPENDENCIES=1 requirements.txt ストリーミングする際は、拡張機能としてFast-APIを有効にする必要があります。 azure-functions azurefunctions-extensions-http-fastapi function_app.py 下記はHello → from → Azure → Functions → Stream!の順に文字列をストリーミングで応答するコードです。

Azure OpenAIでGPT-Image-1をPythonのopenaiライブラリから使用する方法まとめ【注意点・トークン消費検証】

  • POST
はじめに GPT-Image-1は、OpenAIが提供する最新の画像生成モデルです。 この記事では、PythonのopenaiライブラリからGPT-Image-1を使用するにあたって導入から実装、料金や注意点まで体系的に整理します。 GPT-Image-1の概要 GPT-Image-1は、テキストからの画像生成や既存画像の編集を行うことができる画像生成モデルです。 以下の2つの機能が提供されています。 Image Genaration (画像生成) Image Edit (画像編集) OpenAI公式: GPT-Image-1 Image Genaration (画像生成) 入力したテキストプロンプトを元に画像を生成するAPIです。 gpt-image-1ではストリーミングを設定することができ、ストリーミングを有効にすると生成途中の中間画像を生成させることができます。 中間画像 完成画像 Image Edit (画像編集) 既存の画像に対して、画像の編集し、新たな画像を生成することが可能です。 入力したプロンプトにもとづき画像を編集 (例:背景を赤色にして、人物画像を追加して) 複数の入力画像を合成して、新たな画像を生成 (例: 2つの画像を合成して) 入力画像とともにマスク画像を指定することで、マスク画像に表示されている画像のみを編集対象にできる (例: 背景は同じまま、男性の画像を女性に変更する) マスク画像は入力画像の一部を透過したもので透明になっている部分のみが編集対象 以下にImage Editでマスク画像を使って既存の画像を編集した例を示します。 元画像 マスク画像 編集画像 料金体系 Azure OpenAIでは以下の料金体系で提供されています。 GPT-5と比較すると入力テキストのトークンの料金も4倍に上がっています。 ※GPT-Image-1 Globalの料金 モデル名 バージョン 提供状態 入力テキスト料金[$/1Mトークン] 入力画像[$/1Mトークン] 出力料金[$/1Mトークン] 備考 GPT-Image-1 gpt-image-1 GA 5 10 40 GPT-5 gpt-5-2025-08-07 GA 1.

【2025年07月】3大クラウド(Azure, AWS, Google Cloud)のAI系サービスリリースノート

  • POST
はじめに この記事では、Azure、AWS、Google Cloudの3大クラウドサービスのAIサービスの新規機能リリース履歴をまとめています。 主に以下のURLの情報をもとに新機能のキャッチアップを行っています。 Azure公式ドキュメント: Azure OpenAI Serviceニュース Azure公式ドキュメント: Azure AI Agent Serviceニュース Github: Azure公式ドキュメント管理リポジトリ Github: Azure OpenAI APIプレビューバージョン一覧 Github: Azure OpenAI API安定版バージョン一覧 AWS公式ドキュメント: AWS Bedrockリリースノート Google Cloud公式ドキュメント: Vertex AIリリースノート Anthropic公式ドキュメント: APIバージョン一覧 Azure 2025年07月02日: GPT-image-1アップデート(プレビュー) APIに「input_fidelity」パラメータが追加 元画像のスタイルや特徴をどの程度保持するかを調整可能に 以下のようなケースで有用 顔の特徴を保持したまま写真を編集 異なるスタイル間で元の人物に似せたアバター作成 複数人物の顔を合成 マーケティングアセットや製品写真でブランドアイデンティティを維持 Eコマースやファッション分野でリアルさを損なわず商品画像を編集 画像生成・編集APIで部分的な画像ストリーミングに対応

Azure AI Fondry Agenst ServiceのSDKについてまとめてみた

  • POST
はじめに 2025年05月20日からAzure AI Foundry Agent Serviceが一般提供が開始されました。 この記事では、Azure AI Foundry Agent ServiceのSDKについて紹介します。 GitHub: azure-sdk-for-python Azure公式ドキュメント: azure-sdk-for-python Azure公式ドキュメント: azure-sdk-for-python: readme Azure AI Foundry Agent Serviceとは Azure AI Foundry Agent Serviceは、AI エージェントの構築・管理ができるAzureのマネージドサービスです。 Azure AI Foundry Agent Serviceは、以下のような機能を提供しています。 AI Foundry PortalやAzure AI Foundry SDKを使って、エージェントの構築、管理が可能 複数のAIエージェントを組み合わせるマルチエージェントの構築が可能 A2A(Agent2Agent)、MCP(Model Context Protocol) などの業界標準プロトコルをサポート スレッドによるステートフルAPIをサポートしており、クライアントアプリ側での対話履歴の保持が不要 Azure AI Foundry Agent Service のセットアップパターン Azure AI Foundry Agent Service には、以下の2つのセットアップパターンがあります。 1. Basic setup(基本セットアップ) Agent Serviceで使用するデータをMicrosoftのマネージドリソース上に保持させる方法です。 通常、AzureでRAGアーキテクチャを構築する場合、Azure AI Searchなど高額なリソースを作成する必要がありますが、Basic setupを使用すれば、リソースの用意が不要なのでコストを下げることができます。

Github Copilot チートシート

  • POST
はじめに この記事では、Github Copilotの機能の一覧をまとめたチートシートを紹介します。 Github Copilotとは Microsoftによって開発されたAIベースのコーディングアシスタントです。 AIによるコードの自動補完やコードの提案機能を提供します。 コード補完: コーディング中にAIが提案するコード補完を活用して、効率的にコーディングを進めます。 ドキュメントやコメントの生成: コードに関するドキュメントやコメントをAIが自動生成してくれる機能を活用します。 IDEの拡張機能 CopilotはそれぞれのIDEに対応するGitHub Copilot拡張機能をインストールすることで、IDEで開いているファイルのコードの自動補完や、コードの提案を提供します。 対応するエディタとして以下のようなものがあります。 Azure Data Studio JetBrains IDEs Vim/Neovim Visual Studio Visual Studio Code Github copilot公式ドキュメント: IDE拡張機能 GitHub Copilot Chat GitHub Copilot Chatは、コーディング関連の質問をしたり、回答を受け取ったりできるチャットインターフェイスを提供します。 Copilot Chatは、Visual Studio Codeの場合は4種類のチャット欄から利用できます。 クイックチャット(画面上部に表示) インラインチャット(現在のカーソル位置に表示) チャットビュー(サイドパネルに表示) チャットエディタ(エディタのタブに表示) Copliot Chatで生成したテキストはチャット欄からコピーやインサートをすることができます。 Github Copilot公式ドキュメント Participants Visual StudioやVs Codeでは、「Participants」という機能が使えます。 GitHub Copilot Chatの「Participants」は、エディタ上で開いているファイル以外だけでなく、より幅広いコンテキストに対しての回答や操作を可能にする機能です。 Participantsはネット上では、Agentsなどとも呼ばれています。 従来のCopilotは主にエディタで開いているファイルや直接関連するコードブロックに対してのみ操作や提案を行っていましたが、Participantsを使用することで、エディタで開いているファイル以外にも質問が可能になります。 以下の3種類のParticipantsが用意されており、チャット欄の先頭に@から始まるコマンドを入力することで使用することができます。 @workspace : プロジェクト全体への質問、操作を行う @vscode : VS Codeの操作方法などについて質問する @terminal : ターミナルで何かをする方法について質問する Visual Studioブログ

ObsidianをWindowsとAndroidでFolder syncでノート同期

  • POST
はじめに この記事では、ObsidianのFolder Syncを使ってWindowsとAndroid間でノートを同期する方法を、実際の画面操作を交えながら解説します。 以前、Gitと連携する記事を記載したのですが、ObsidianのGitプラグインが不安定なため、Android版で、無料で使えるFolder Syncを使って複数端末でノートを安全かつ簡単に同期する手順を紹介します。 事前準備 Obsidian ノート管理アプリ本体。Windows版・Android版をそれぞれインストールしてください。 FolderSync(Androidのみ) FolderSyncは指定したフォルダ間を同期するアプリです。 OneDrive(WindowsとAndroidの両方にインストール: Google Driveでも可) ノートを同期する際に必要になります。 Android版のObsidianの設定ファイルの保存先を変更 AndroidとWindowsのObsidianの設定ファイルがバッティングしないように設定ファイル名を変更します。 Obsidianのノートの保存先をOneDriveに変更 Obsidianのノートの保存先をOndriveに変更します。 これでAndroid版にもファイルが送信されるようになります。 Obsidian AndroidではOneDrive上のフォルダをVaultとして開けないので、FolderSyncを使用します。 FolderSyncにストレージアクセスの権限を付与して Folder Syncにストレージアクセス権限を付与する必要があるので、Folder Syncを起動し、権限を付与します。 一旦、セキュリティは度外視で全ファイルに権限を付与します。 FolderSyncにOnedriveアカウントを追加 OnedriveのアカウントをFolder Syncに追加します。 Folder Syncの同期設定 FolderSyncにAndroid版Obsidianの保存先のフォルダと、 OneDrive上のObsidianの保存先を設定します。 取り込みが完了したら、WindowsとAndroid間でObisidianのノートを同期する環境の構築が完了です。 おわりに この記事では、WindowsとAndroid間でObisidianのノートを同期する方法を紹介しました。