はじめに
「立場が上の人だから、指示は正しいはず」と思い込んで動いてしまうと、思わぬトラブルに巻き込まれることがあります。 今回は、東京都内にある業界屈指の大手企業N社のクラウド案件で実際に起きた、あるPMの言動をご紹介します。
本記事は、エンジニアや企業を貶めることを目的としたものではありません。情報収集が困難な業界内情を提供し、今後のキャリアに役立てていただくこと、そして業界への監査を行うことを目的としています。
話したことを5分で忘れるPM
これは、東京都内にある業界屈指の大手Sierのクラウド案件に参画していたPMとのやり取りです。
このPMは、常に丁寧な敬語で話す人物でしたが、ふるまいはどこか子供っぽく、こだわりの強さや思い込みの激しさが目立っていました。
プロジェクトは複数のベンダーやメンバーが関わる規模で、日々多くのタスクが並行して進んでいました。
同じタスクを別人に割り当てる
ある日、エンジニアAはPMからタスクについての指示を受けました。
- PM 🙂:「このタスク、Aさんお願いします。」
- エンジニアA 🙂:「承知しました。」
数分後、同プロジェクトのメンバーBとPMが話し込んでいるのに気付きます。 話の内容からAに依頼する前にタスク、Bにも同じタスクをアサインしていたらしく、タスクの進捗状況についてBと話していた。
- エンジニアA 😐:「すいません!、そのタスク、さっき僕がやるって話でしたよね。Bさんに任せるってことですか?」
- PM 😶:「え?。。。」
混乱するPM。
- エンジニアB 😐:「今から担当変更すると引継ぎとか余分なタスクがかかる」 機嫌悪そうに語るB。
- エンジニアA 😐:「では、このタスクBさんが実施するということで」
さらに数分後。
- PM 🙂:「さっきタスクの進行状況どうですか?」
- エンジニアA 😳:「あ、いやだからそれもうBさんがやるって話さっきしましたよね……」
- エンジニアA 😨(さっき話してから5分も立ってないのに……)
一度だけならうっかりミスとも思えますが、この手の割り当て忘れは日常的に発生していました。

検証環境障害でメーリングリストがパンク
検証環境で障害が発生し、監視システム(Zabbix)から障害通知が一日1万件以上が通知される事象が発生しました。
- エンジニアA 😟:「PM、検証環境で1万件以上が発生しているみたいです。アプリのログを確認して原因を調査しましょう。」
- PM 🤔:「ログより、障害メールを見た方が早いです。メールで確認しましょう。」
- エンジニアA 😕:「メールだと件数が多いとメールサーバーへの負荷も高いし、ログの方がgrepとか使えて効率的ですよ……」
- PM 😤:「念のためにメールで送るんですね!!、メンバー全員が入っている検証環境用メーリングリストを作るのでそこに送信してください。」
エンジニアAは思わず声を上げました。
- エンジニアA 😨:「メーリングリストに送ると、メンバー全員のメールボックスに障害メールが大量に届いてしまいます。それはさすがに危険です。」
- PM 😠:「いいから、やるんですね。」
- エンジニアA 😰:「……承知しました。」
指示通りにメーリングリスト宛てに設定したところ、障害通知メールが繰り返し送信され続け、メンバー全員のメールボックスが瞬く間にパンクしました。
- エンジニアB 😱:「メールボックスの容量が上限に達しました……何も送受信できません……」
- エンジニアC 😭:「私のところも同じです……」
メンバーからの悲鳴のような報告を受けたPMは、ようやく事態の深刻さに気づきます。
- PM 😢:「あ~、言ってくれば~。」涙目
自分の指示が招いた結果であるにもかかわらず、まるで人ごとのような発言に、エンジニアたちは言葉を失いました。
- エンジニアA 😩(さっき忠告したのに……)

解説
このPMは、自分が出した指示や発言をすぐに忘れてしまう傾向や、周囲からの忠告を軽視して自分の考えを押し通してしまう傾向がありました。 その結果、同じタスクの重複割り当てや、メーリングリストのパンクといった、事前に防げたはずのトラブルを引き起こしています。
立場が上の人物からの指示であっても、明らかにリスクが見えている場合は、口頭の忠告だけでなく、メールなど記録に残る形で懸念を伝えておくことが重要です。
そうすることで、後にトラブルが起きた際に、自分の対応が適切であったことを証明できるようになります。
世の中には、このように記憶力や状況判断に難があり、周囲がフォローし続けなければならない人物がPMという立場に就いているケースが実際に存在します。
おわりに
世の中には様々な企業や人が存在し、常識では考えられないようなことが実際に起きるものです。
これまでは人手不足のため、こうしたPMのいい加減さも周囲がフォローすることで何とか見過ごされてきました。 しかしAIの台頭により、このようなPMや、それを放置する会社と関わり続けることは、今後リスクになっていく可能性があります。
このような環境に心当たりがある方は、発注先や取引先を見直す、転職する、あるいはフリーランスとして独立するなど、環境を変える選択肢を検討してみてはいかがでしょうか。