はじめに
脳科学的に見ても、記憶力には個人差があり、物事を覚えておくのが苦手な人は一定数存在すると言われています。
実際、自分が作ったファイルの場所がわからなくなり、人に聞いてしまうという方も少なくありません。
本記事では、作業報告書の提出をめぐって起きた、ある岡山のシステム会社のPLとエンジニアのやり取りを紹介します。
「自分で作ったファイルを忘れるマン」

これは岡山のとあるシステム会社での出来事。
社員数数十名規模のこの会社では、複数の顧客のシステム保守・開発プロジェクトが同時に進行しており、PLも複数のプロジェクトを兼任するのが当たり前の環境だった。
このPLは、兼任するメンバーの作業時間を集計し、毎月作業報告書として顧客に提出する責務を負っていた。 しかし本業が多忙で、報告書作成の作業がいつも後回しになっていた。
見かねた部下のエンジニアAが、報告書作成を手伝うと申し出た。
- エンジニアA 🙂 「PLの作業時間を教えてください。代わりに記載しておきますよ。」
- PL 😑 「うーん、複数プロジェクト兼任してるから一概に言えないんだよね……。」
PLは言葉を濁し、結局時間を教えなかった。 それでもエンジニアAは食い下がらず、歩み寄った提案をする。
- エンジニアA 🙂 「では、自分以外のメンバーの時間は私がまとめます。PLは自分の分だけ書いてもらえますか?」
- PL 😐 「あ、うん、わかった。」
そう答えたものの、それ以降もPLは自分の作業時間を記載せず、報告書のPL欄だけが空欄のまま数ヶ月放置される状態が続いた。
数ヶ月後、PLが突然エンジニアAに連絡してきた。
- PL 😐 「作業報告書ってどこに置いてる?」
- エンジニアA 🙂 「PLがいつも置いてるファイルサーバにありますよ。」
- PL 😐 「いや、そうじゃなくて。顧客に提出したファイルがどこにあるか知りたいんだけど。」
エンジニアAは一瞬戸惑った。 報告書の提出はPLの役目であり、提出していれば自分の送信メールボックスに残っているはずだ。 そもそもPL自身が作業時間を記載していないため報告書自体が完成しておらず、提出できるはずがなかったのである。
- エンジニアA 🤔 「……そもそも報告書、PLの作業時間欄が空欄のままなので、まだ完成していないと思うんですが。」
- PL 😳 「……。」
- エンジニアA 😳 「もしかして、提出していないんじゃないですか?」
指摘を受けたPLは一瞬呆然とした。
- PL 😳 「……。」
そのまま謝罪や礼を口にすることもなく、PLは無言でその場を去っていった。
解説
今回のPLは、自分が報告書を完成させていない事実を認識できておらず、代わりに提出先を他人に尋ねるという矛盾した行動に出てしまいました。
このような相手には、相手が記憶していないという前提で会話をすすめると有効です。
例えば、打合せ前に「前回の打合せでは〇〇という状況でしたが~」のように会話に前回の情報を付与することで、認識違いがでにくくなります。
おわりに
記憶力の低さそのものは個人の特性であり、責められるべきものではありません。 しかし、それを理由に自分の役割を放棄してしまうようでは本末転倒です。
AIの台頭が進む中、こうした管理をいい加減にしか行わない人物やプロジェクトに関わり続けることは、今後ますますリスクになっていく可能性があります。 働く環境や取引先を見直し、転職や独立といった選択肢を検討することも、自分自身を守るための一つの手段かもしれません。